連休明け、疲れた身体をやさしく立て直す薬膳の知恵~山芋×旬の果物×鍼灸で自律神経を整える
連休明け、なんだか身体が重い…やる気が出ない…。
胃腸も疲れてるし、気力も湧かない。
そんな“五月病”のような状態には、東洋医学的ケアがとても効果的です。
■ 山芋(とろろ芋)は「脾」と「腎」を補う薬膳食材
山芋は、東洋医学では「補脾・補腎」の食材として知られています。
「脾」は消化吸収を担い、食べたものから「気(エネルギー)」をつくる源。
「腎」は生命力・成長・生殖・ホルモンバランスを司る、体の“根”のような存在です。
山芋をすりおろした“とろろ”は、胃腸が弱っているときにも消化によく、体力回復にぴったり。
卵黄をのせて良質なタンパク質をプラスし、わさびで気の巡りもサポートできます。

■ 一緒に摂りたい!疲れに効く果物・食材
より深いケアには、以下の食材をプラスしてみてください。
- 黒ごま:腎を養い、髪や肌にも◎。とろろご飯にふりかけて。
- なつめ:気血を補い、ストレスや不安に。スープや煮物に。
- バナナ:体にやさしい甘味で、胃腸を助ける。朝の1本に。
- りんご:潤肺・健脾作用があり、疲労時の軽食にぴったり。
- 白きくらげ:肺や肌を潤し、自律神経の乱れに伴う乾燥感にも。
これらはすべて「気」や「血」「津液(水分)」を補う働きがあり、連休疲れで消耗した心身の立て直しに役立ちます。

■ 鍼灸で自律神経のバランスをリセット
疲労や倦怠感の原因の一つは、自律神経の乱れ。
休みの間に生活リズムが崩れ、交感神経が優位になったまま戻れなくなっている状態です。
鍼灸では、
- 百会(ひゃくえ):頭のてっぺん、気を引き上げリフレッシュ
- 足三里(あしさんり):胃腸と全身のエネルギーを高める定番のツボ
- 太衝(たいしょう):肝の気の巡りを整え、イライラや不安になどを刺激し、自律神経のバランスを整えます。
また、山芋のように「脾腎」を補うことも、鍼灸では重要視されます。
疲れやすい・朝起きづらい・やる気が出ない、という方は、ぜひ鍼灸の力も頼ってみてください。
■ 最後にひとこと
連休明けの不調は、「だらけているから」ではなく、体が本気で疲れているサイン。
そんな時こそ、山芋のような滋養のある食事と、
やさしく整える鍼灸で、ゆるやかに回復のスイッチを入れてあげましょう。