子宝の灸──病院治療と並走して「妊娠しやすい土台」を整える
まずは3問チェック(当てはまった数を数えてください)
□ ① 冷え:足先・下腹部・腰が冷えやすい(夏でも靴下が手放せない)
□ ② 睡眠・回復:寝つきが悪い/途中で起きる/朝から疲れが残る
□ ③ 緊張・胃腸:ストレスで肩に力が入りやすい、呼吸が浅い/便秘や下痢など胃腸が不安定
0個:今は大きな乱れは少なめ。病院治療のステージに合わせた“微調整”が中心
1個:体の土台に小さなブレーキ。灸で整えると治療を受け止めやすくなることがあります
2〜3個:土台の乱れが影響している可能性。灸で「底上げ」する価値が高い状態です
妊活を頑張っている方ほど、こんな感覚を持ちやすいです。
「治療は進んでいる。でも、体が追いついていない気がする」「冷え・睡眠・疲労・緊張…気づけばずっと抱えている」
当院が大切にしているのは、卵巣や子宮“だけ”ではなく、
妊娠に向かう体の土台(血流・自律神経・回復力)を底上げすること。その中心にあるのが「お灸」です。
灸は、病院治療のどんな時期に合う?
結論から言うと、灸は病院治療の代わりではなく「並走してコンディションを整える役」として相性が良いです。

1)タイミング法〜人工授精(AIH)の時期
この段階は治療負担が比較的少ない分、冷え・睡眠・胃腸・緊張(ストレス反応)などの“土台の乱れ”を整える余地が大きい時期です。
- 下腹部や足先が冷える
- 眠りが浅い/寝つきが悪い
- 胃腸が不安定(便秘・下痢・食欲低下)
- 肩に力が入りやすい、呼吸が浅いこうした方ほど、灸が合いやすい傾向があります。
2)体外受精(IVF)に進む前〜刺激開始前
IVFはスケジュールが詰まり、心身が消耗しやすい時期です。
この時期は、灸で“回復しやすい体”を作っておくことが、治療期の負担を受け止める助けになります。
3)採卵周期(刺激中〜採卵)
ここは“攻めの治療期”。
体がホルモン刺激で揺れやすいので、当院では基本的に「整える」目的で刺激量を控えめに調整します(やり過ぎて疲れを増やさない)。
4)移植前〜移植後(判定まで)
不安が強くなりやすい時期。
ここも同様に、過度な刺激は避けつつ、冷え・睡眠・緊張・胃腸を整える方向でサポートします。
当院の“子宝の灸”の基本(週1回・鍼+灸)
当院では週1回を基本に、鍼と灸を組み合わせます(必要に応じて置鍼やパルスも併用)。
灸は大きく2タイプ:
- 透熱灸:灸点紙を用いて3壮(短時間で局所的な熱刺激)
- 温灸:電子温灸器で10分(広く持続的な温熱)
施術部位は体の状態をみながら組み立てます。例として、
- 中脘(CV12)
- 肓兪(KI16)
- 中極(CV3)
- 志室(BL52)
- 腎兪(BL23)
- 大腸兪(BL25)
- 次髎(BL32)
- 胞肓(BL53)
- 中髎(BL33)などを用い、パルスは
- 三陰交(SP6)―陰陵泉(SP9)などを使います。
当院の実績報告:透熱灸と温灸の比較(後ろ向き解析)
当院では、透熱灸と温灸を用いた妊活サポートを受けた方を対象に、
妊娠率と胚盤胞到達率を比較しました。
対象は52名で、透熱灸35名(2019/5〜2022/2)、温灸17名(2022/2〜2024/4)です。
1)妊娠率
- 透熱灸:68%(35名中24名)
- 内訳:IVF 15/24、AIH 1/3、タイミング 7/7、自然妊娠 1/1
- 温灸:47%(17名中8名)
- 内訳:IVF 6/10、AIH 0/4、タイミング 2/3
2)年代別の一部
- 温灸 30〜34歳:62%(5/8)
- 透熱灸 40歳以上:55%(5/9)

3)胚盤胞到達率(来院前→来院後)
IVFでは「採卵できた卵が、胚盤胞まで育つか」は大きな指標です。当院データでは、
- 透熱灸:29% → 38%(59/203→79/203)
- 温灸:22% → 18%(19/86→16/87)という変化が見られました。(年齢層別でも、透熱灸で改善が見られる層がありました)

なぜ「身体の底上げ」になるの?
- 透熱灸:短時間で“反応を引き出す刺激”になりやすい→ 体のスイッチが入り、巡りや自律神経の切り替えが起きることがある
- 温灸:じんわり広く温め、“緊張をほどく刺激”になりやすい→ 冷えやこわばりが強い方、疲れが溜まっている方の助けになりやすい
妊活は、治療だけでなく 睡眠・回復力・緊張の抜け方 が結果に影響しやすい分野です。
当院がいう「底上げ」とは、卵巣や子宮だけに限定せず、妊娠に向かう体のコンディション全体を整えることを指します。
当院は「データ+目の前の体調」で施術を組み立てます
妊活は、年齢・治療歴・胚の状況・採卵条件・生活背景など、条件が大きく変わります。
当院では今回の院内報告で得られた傾向を踏まえつつ、初回〜毎回、
- 冷え
- 睡眠
- 胃腸
- 緊張(呼吸の浅さ、力み)
- 疲労回復を確認し、刺激量を“反応が出る最小限”に調整します。
最後に
妊活は、頑張りが見えにくい道のりです。
だからこそ当院は、治療の成否だけでなく、「眠れた」「冷えが軽い」「体が回復する」といった小さな改善を積み重ね、結果につなげていくことを大切にしています。
子宝の灸は、あなたの体を“底上げ”するための選択肢。
病院治療と並走しながら、無理なく、着実に整えていきましょう。
注意:当院データは後ろ向き解析で症例数にも限りがあり、年齢・治療法(タイミング/AIH/IVF)・採卵条件などの違い(交絡)の影響を受けるため、結果を保証するものではありません。


