最近注目の不妊症の要因〜『子宮内フローラ』

こんにちは(^^)


今回は最近注目される『子宮内フローラ』についてです。


少し前まで腸内環境を整える事が、健康や美容、ダイエットにも大事な要素であるとして腸内フローラ(腸内細菌叢)が話題になりました。


そして近年、生殖器内に存在する善玉菌(ラクトバチルス)と悪玉菌のバランス、いわゆる『子宮内フローラ』の乱れが、不妊の原因となる子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などの炎症を起こしたり、

病原体と戦うために子宮内膜で免疫が活性化し、それによって受精卵を異物として攻撃、妊娠を邪魔してしまう可能性があります。

また流産、早産の原因の一つとも考えられるようになってきました。

Moreno et al,AJOG,2016より改変

病院での子宮内フローラ検査は、子宮内膜から採取した体液から、子宮内にどのような菌がどのくらいいるのかを調べます。


子宮体がん検査と同様の細胞採取器具を用いて子宮内膜液を採取しますので、麻酔などの必要はなく外来で検査をすることができます。
検査結果は4週間ほどかかるようです。


子宮内の善玉菌であるラクトバチルス属が少なく、バランスが乱れていると、バランスを整える治療を行うこともあります。
治療としては

  1. 善玉菌(ラクトバチルス)を増やす(内服や膣坐薬などサプリメントの摂取)
  2. 抗生物質の摂取

また医療機関などで推奨される日常生活に気をつけるべき事として

  1. 食生活を見直す
  2. 家庭環境の改善
  3. 発酵食品の摂取
  4. 動物の飼育
  5. 生鮮食品の摂取(信頼できる製品に限る)
  6. 健康な他者との接触
  7. ストレス緩和
  8. 適度な運動
  9. 繊維質が豊富な食材の摂取
  10. 抗生物質の摂取を控える
  11. 自然と戯れる時間

などが挙げられます。


人間の体に存在するフローラはすべて関連しているので、これらの日常できる事は、『腸を元気にすること』つまり腸内環境に着目すれば子宮環境もよくなると考えられます。


次回は、『腸内細菌』に着目していきたいと思います。

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